1/600 複合機関 戦艦大和

R/C化モデル

今の軍艦のトレンドは複合推進ですよね。カスタービンを2種類積んでたり(いずも型護衛艦など)、ディーゼルとガスタービンの混載(ゆうばり型護衛艦など)、はたまた蒸気タービンでも原子炉と重油炊きボイラーの混載(キーロフ級巡洋艦)と、数えればきりがありません。

それでは、これを模型でやったらどうなるでしょうか?

ロマンだけなのか、それとも実用性はあるのか?興味が出てきました。

というわけで、今回は2種類の機関を載せた艦艇モデルを作ってみました。

仕様

今回作るのはモーターとポンポン船ボイラーの混載です。さしずめCOSAE(COmbined Steam And Electric)ですね。

低速時は蒸気で航行、高速時や転舵時はモーター動力併用になります。特筆すべきメリットは、モーターの出力によりますがポンポン船にもかかわらず停止や後退ができることです。

材料

1つ目の材料はポンポン船。昔懐かしいおもちゃが今でも売っています。

これの船体上部のブリキ板を力任せにバリバリとはがしました。ボイラーと船体は接着剤で付いていますが、割と苦労せずに外れました。


もう一つの材料はマイクロエース製1/600大和です。30cmシリーズなき今、フルハルのお手軽キットは貴重です。末永く売って欲しいものです。


3つ目はおなじみのトイラジ・パイレーツキッズ。最近品薄になってきたのが心配です。これを使った工作方法は以前の記事に載せました。


作成

①まず船底を組み立てます。

隙間が空いててあまり役に立たない隔壁を取り除き、ボイラーを取りつけます。スクリューシャフト用の穴すぐ横にボイラー用の穴を開けて取りつけました。

ボイラーをエポパテで固定し、パーレーツキッズのメカを取り付けます。白いプラバンの隔壁を再設置。

ボイラー用のアルミ板の覆いを作ります。方眼紙で型紙を作ると採寸が楽です。

アルミ板はナイフやボールペンなどで折り目を付けると簡単に曲げられます。

スクリューとボイラー取り付け穴の隙間は穴はエポパテで埋めました。エポパテは防水性を謳っていませんが、水より軽いのと粘着力があるのでプラモ用のコーキング材としてよいと思います。スクリューの後ろには転舵できるようにするためハの字型にフィンを付けました。

左:ボイラーとスクリューを取り付けた図、右:フィン取り付け済みの図。
ウェーブ・エポキシパテ[軽量・グレータイプ]


②続いて上部構造物を組み立てます。ほぼ取説通りなのでさらっと。

  • 1.ボイラー覆いのために第3砲塔以後の甲板を切り欠き。
  • 2.上部構造物を組み立て。
  • 3.グレーのサーフェイサーを吹いた後、甲板塗装のためにマスキング。
  • 4.甲板をスプレーで塗り、マスキングを取る

甲板以外の塗装は普通の軍艦色じゃつまらないのでビスマルク風の迷彩塗装にしてみました。

船体が完成したので、電池(単3×2)を搭載して洗面所で浮力テストをしてみました。
艦首側の喫水が浅いのでバラストを20g(釣り用の鉛の錘を使用)追加したほかは問題ありませんでした。左右のバランスもOKでした。

試しにボイラーに点火してみたの図。艦尾の甲板を外さないと着火が困難でした。

航走

完成した複合機関大和を風呂場で航走させてみました。

①蒸気ボイラーのみ

蒸気ボイラーを稼働して航走させたところ、1mを10秒で走破。毎秒10センチ位でした。以前作ったポンポン船ポチョムキンは14cmくらいだったので、遅くなっています。船体が重くなったからでしょうね。

この時の動画はこちらです。けたたましい音とともにゆっくり前進していきます。

②モーターのみ

続いてモーターのみで走らせました。ボイラーよりはるかに速く、1mを5秒で走破。行き足がつくと毎秒約30cm位で航走しているようです。転舵時は船体中央から曲がる感じ?で少々違和感がありますが、操縦性は良好でした。動画でもわかりますが直進させても右に曲がる傾向があるようです。艦尾の舵で調整可能か試してみます。

③蒸気ボイラー+モーター併用

待望の複合機関で全力運転です。

結果、動画再生ソフトの時間表示だけなので正確ではないようですが1mを4秒で走破。ひいき目に見てモーターのみの時より速い……か?

その時の動画はこちらです。ボイラーで発進がアシストされている気がします。

動画に取れませんでしたが、転舵時の操縦性はモーターのみの時とほとんど変わりませんでした。後退時はモーターのほうがはるかに推進力があり、ボイラー稼働時でも左右のモーターに後進を掛けると簡単に後進しました。

まとめ

今回は、ポンポン船用ボイラーとトイラジのモーターの複合機関を搭載した艦艇モデルを作りました。ボイラー使用時の低速+モーターで大幅に加速可能という複合機関ならではの特徴を得ることができました。さらに、けたたましいポンポン音に似あわぬ軽快さという意外性も面白かったです。

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