1/500アメリカ駆逐艦キング(レベル復刻版)の製作

レベル1/500キング 箱絵 ディスプレイモデル

先日買ったレベル復刻版の1/500キングは、実はミッチャー級のキットの後部砲塔をミサイルランチャーに交換しただけのものでした。

子供だましに騙されたわけですが、悔しいので本来のミッチャー級としてさくっと作ってみることにしました。ちなみに新造時のミッチャー級の兵装は以下の通りです。

  • 5インチ単装砲×2
  • 3インチ連装砲×2
  • アルファウエポン対潜迫撃砲×2
  • 連装魚雷発射管×2
  • 爆雷投下軌条×1

キットからの変更点は5インチ砲塔を1個から2個にすればよいだけです。

(ちなみにミッチャー級を改装後のミサイル駆逐艦として作る場合は、レーダーやマスト、上部構造物などの変更が必要なので大変です。)

組み立て

パーツの種類は45。いくつかダブっているので数はもう少し多いです。パーツ番号がパーツ自体についているのは面白いですが、ゲートが1か所多くなるのはいただけません。

番号の表示が丸いプラカードみたいです。

古いキットだけあって、ダボがあるものの貼り合わせると微妙に合わないです。

ブリッジ左右側面のパーツ。

目立つヒケのみラッカーパテで埋めました。梯子のモールドはそれなりに細かい一方、扉のモールドは雑な印象を受けます。しかしなぜ全扉開放しているのでしょうか?

モールドのすぐ横のヒケは処理しにくいですね。

珍しい所では甲板パーツの裏面にシリアル番号と製造国名が記されていました。ちなみにシール貼り。

船体内部になるので拝めるのは今のうち。。

塗装

船体はMr.カラーC31軍艦色で塗装しました。

ラッカー系は塗料を薄くしないとエアブラシが詰まります。塗料と溶剤の比は1:2.5~3くらいで塗りました。薄すぎてもダメなので難しい所。

わずかに緑がかっている気がする。

甲板はアクリル系のダークグレー。試しに筆塗りで塗ってみました。溶剤で薄めた塗料で4,5回程重ね塗りしてみたところ、色ムラはほぼなくなったのですが、つやムラがひどいことに。

つや消しクリアーをエアブラシで吹いたところ、つやムラを抑えることができました。

波切り板?より艦首側:つや消しクリアーを吹く前、艦尾側:吹いた後です。

続いて小パーツの色塗り。取説によると救命ボートはインターナショナルオレンジだそうな。塗ってみるとすごい派手。 こうじゃないと海上で見つからないよね!と自分に言い聞かせてみる。

甲板にモールド化している救命ボートにも色を塗ってみました。かなりのインパクト。

上部構造物を取り付けた後に喫水線の黒、艦底のハルレッドをエアブラシで塗っていきました。

救命ボートが良いワンポイントになってる!?

エナメルのフラットブラックでスミ入れ、Mr.ウエザリングカラー ステインブラウンで錆が垂れた表現を付けました。

ウエザリング後の様子。デカールを貼った後の画像ですが……

甲板の接着

少し時を戻して、甲板と上部構造物の接着です。

仮組みすると甲板が微妙に反っていて隙間が空いているようです。接着したパーツの隙間から光が漏れてくる時程みっともなく思うことはありません。

というわけで対策①と②をやってみました。

  • ①船体に最上甲板側壁→最上甲板と1つづつ付ける(取説とは違う組み立て方)。パーツに多少ひずみがあっても馴染むのではないという目論見があった。
  • ②最上甲板側壁と最上甲板の接着にエポキシパテを使う。固まるまで(約1時間強)圧着する必要があるが、隙間に充填されるはず。
接着面の内側にエポキシパテをぐるりと置いた図。マスキングテープはエポキシパテで汚れるのを防ぐため。

……以上の対策の結果がこちら。

硬化時間が過ぎたので輪ゴムをどけたところ。すき間(赤矢印)が出来てます。

すき間ができちゃいました(´;ω;`)

余ったエポパテが邪魔になって合わせ目に隙間が空いてしまいました。

でも反対側から光が漏れてこないから良しとしよう(゚∀゚)

ゼリー状瞬着を使えばよかったのか?でもすき間が埋まらないし……と今でも自問自答します。

デカール

デカールは艦番号10とキングのもの。ミッチャー級は番号2~5なのでごまかせません。あえて間違いをアピールするためそのまま貼りました。「ミッチャー級」キングというわけです。

番号はもとより艦名まであるのでごまかしようがないです。

デカールを貼る前にマークセッター、貼った後にマークソフターを使いましたが、マークソフターを塗った後に綿棒でこすったらハルレッド(アクリル塗料)が溶けました(´;ω;`)

幸いエアブラシで補修できたので良かったですが

砲塔パーツのコピー

5インチ砲塔が1個足りないのでパーツをコピーしました。お湯で柔らかくなるプラスチック粘土「おゆまる」を使います。やり方は、

  • ①型取り お湯で柔らかくなったおゆまるをパーツの上下から押し付けます。空気や水が入らないようにゆっくりパーツを押しつけるのがポイント。
  • ②パーツ取り 水でよく冷やしてから元のパーツを取り出します。結構きつくはまっているので、おゆまるを広げて隙間に空気を入れるようにして取ります。元パーツの細い部分を折らないように注意。
  • ③パテの流し込み 取った型にポリパテを塗りこみます。型が凹んだ部分に溜まっている空気を除きながらポリパテを押し込むのがポイント。
  • ④硬化 1時間以上待って硬化させます。完全に固まったかどうかは、はみ出たポリパテの硬化具合を見るとよいかと。
  • ⑤パーツ取り ②と同じく結構きつくはまってます。ポリパテは脆いので取り出し注意。(ちなみに砲身は欠け防止のために元パーツよりも太目に作ってあります。)
  • ⑥パーツ整形 気泡が入ったところにパテ盛りや、逆に過剰に肉が付いたところを削ったりして成形します。
製作工程各段階の写真。できたコピーパーツは失敗作(;^_^A

いくつか型とパーツを作ってみて、マシなやつを選ぶことに。

作った砲塔を塗装して完成です。



まとめ

完成したミッチャー級「キング」の画像はこちらです。

肉厚だけどまとまったフォルムになっていると思います。やはりオレンジの救命ボートがまぶしい

以上、レベルの復刻版キット1/500キング(実はミッチャー級)を作りました。

サクッとといいながら1月位かかってしまいました。

大味なパーツの作りや、別クラスのキットにミサイルランチャーを付けて売るという強引さに、当時の模型メーカーのいい加減さおおらかさを感じました。

昔のキットは大きなパーツの合いが悪いようなので、きちんと仮組みした上で接着法を決めることが必要ですね。

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