レベルの復刻版艦船キットを買ってみた

商品レビュー

ネット通販サイトを見ていると古めかしい箱絵のキットが売られていました。どうも昔レベルで発売されたキットの復刻版のようです。

かつてのトップメーカーのキットですし、「イージス艦前のミサイル艦」好きの私としては見逃せません。

今回はそのようなキットをいくつか入手しみたので紹介します。

※2021年2月現在、ここで紹介したレベルのキットは大手通販サイトを見る限り入手困難な状況です。

1/500スプリングフィールド(プロビデンス級)

実艦は1944年にクリーブランド級軽巡洋艦として就役、1960年にプロビデンス級ミサイル巡洋艦として再就役しました。艦尾にテリアミサイルランチャー1基を搭載しています。

レベル社「レンウォール ブループリントモデル」シリーズは旧「レンウォール」社の金型により復刻再販したものだそうで、元々は1959年発売のキットだとか。そんな古い金型の割にはバリが少ないです。人手で除いているのでしょうか?

箱絵にはミサイルランチャーが強調されて書かれていますが、実のところ竣工時の3連装砲5基の姿から後部の砲塔2基をテリアミサイルランチャーに交換しただけでした。アンテナとかレーダーとかはバッサリ無視。

ミサイル巡洋艦はごてごてしたレーダーやマストも見どころだと思うので、かなり納得いきません。

写真にも写っている甲板周りの壁は、実は手すりのモールドだと気がついてびっくり。これは無い方がいいでしょ~。すごく塗装しづらそうです。

ちなみに船底に穴が開いている部分には置台がはまります。わざわざ置台が外れるようになっているのはブンドドするためでしょうか。

1/500キング(ファラガット級またはクーンツ級)

ファラガット級はアメリカ海軍初の新造ミサイル艦で、キングは1960年に就役しました。艦尾にテリアミサイルランチャーを搭載しています。このクラスの名称はクーンツ級とファラガット級、どっちのほうが通じるのかしら?

これも「レンウォール ブループリントモデル」シリーズのキット。この艦は新造時からミサイル駆逐艦だったので、スプリングフィールドのような手抜き?はできません。レーダー、マストはきちんと再現されているようです。

※2021.3.26訂正:どう見ても1代前のミッチャー級です。本当にありがとうございました。不覚にも艦名で騙されました。

写真右上のランナーはゆがんでいて、パーツ同士がぶつかっていてひどい有様です。バリは5インチ砲に多少ありました。ただし大きなヒケはなさそうなので大がかりな前処理は不要に思えます。

甲板周りの「壁」はこのキットにもありますが、スプリングフィールドよりは低いです。でもキット通りに作れると壁が目立つんだろうなぁ。

1/500シカゴ(オールバニ級)

実艦は1945年ボルチモア級重巡洋艦として就役、1964年オールバニ級ミサイル巡洋艦として再就役しました。艦前部と後部にタロスミサイルランチャーを計2基、艦橋の左右にターターランチャーを計2基搭載しています。

ブランド名はモノグラム。取説には2010年の表示がありましたが、調べてみたら1976年発売のキットのようです。レーダー2基とタロスミサイルランチャー1基が同じ方向に首を振るというギミック付き。年代を感じさせます。

このキットは他のキットの改造に使ってしまったので一部のパーツしか残ってません。各パーツは大味なのですが、パーツに彫ってあるモールドは結構細かいです。

シカゴのパーツを使って改造したキットはこちら。ニチモ1/500鳥海とのニコイチです。スケールと発売時期がほぼ同じなので結構なじんでいると思います。このモデルは別記事で紹介します。

ちなみにオールバニ級は数年前にサイバーホビー製1/700のキットを作りました。新しいキットだけあって、各パーツやモールドの精巧さは比べ物になりません。

1/460ロングビーチ

実艦は1961年就役、世界初の原子力水上艦です。艦前部にテリア対空ミサイルランチャー2基、中央部にレギュラス対地ミサイル1基(実際には未搭載)、後部にタロス対空ミサイルランチャー1基が搭載されています。原子力艦のみの艦隊で世界一周航海したことでも有名です。

続いてキットの箱絵はこちら。50年以上の歴史から選んだ「レベルクラシックス」シリーズらしく、5,000個限定の復刻版とあります。こちらはドイツレベル製です。

スケールが中途半端なのは統一スケールがなかったからだそうですが、なにかと不便なのを実感しました。艦によって1/460だの1/470だの1/520だの、知らないと検索にすらひっかからないのです。

ちなみにこのキットに使えるエッチングパーツもあるようですが、適用キットのスケールが1/450~1/500とかなりおおざっぱです。

それはさておき、このキットの見どころとして艦内の原子炉がパーツ化されています。昔の取説によると、原子炉の本体と配管には赤・青・緑・黄の派手な塗色が指示され、この上のレギュラス発射機のある甲板は「接着するな」という指示がありました(このキットに付いていた取説にはそこまで細かな指示はありませんでした)。

全パーツはこちらです。例によってランナーはぶった切り。ほんとにパーツをなくすので、この形式は嫌いです。

全パーツ。

キットの全長は42.9cm(箱絵に記載)とスプリングフィールドよりもやや大きいです。甲板パーツがうねっているのはいただけません。このキットは製作者を選ぶ、というよりむしろやばいのを引いたかな?

甲板中央部のへこみは原子炉の格納場所。R/C化はこのままでは無理

レベル製のこのキットはもう見かけないので、これからロングビーチを作りたい方には1/700サイバーホビー製のキットをお勧めします。


まとめ

以上、レベルの復刻版キット4個を紹介しました。買ったキット4個のうち、1個は改造のためにばらしてしまいましたが、3個は後ほどディスプレイモデルとして作ってみます。

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