戦後建造された空母を除く最大の水上戦闘艦です。大型の対艦ミサイルを20発搭載に加え、1980年代建造にも関わらずステルス性が考慮されているのも特色です。
実艦の諸元はこんな感じ。
全長251m、基準排水量24300t、速力31ノット(原子炉使用時)/14ノット(補助ボイラー使用時)、130mm連装砲×1、30mmCIWS×8、P-700対艦ミサイル×20、S-300F SAM VLS×12,オサーM短SAM連装発射機×2、RBU-6000停戦ロケット砲×1、RBU-1000対潜ロケット砲×2、5連装魚雷発射管×2、ヘリコプター×3。
1984年に就役して太平洋艦隊に配属。1993年に小事故を起こした際に原子炉停止。その後原子炉は再起動されずに小修理と係留保管を繰り返している状態のようです。
キットについて
2003年ごろ発売のピットロード製のキットです。艦底&エッチングパーツ付きのスペシャルバージョンです。
このキットは、かつてラジコン化を目指して作っていたのですが、挫折してディスプレイモデルとして組み上げました。
作成開始は2013年頃だったので、完成まで8年。建造期間の長さだけは実艦並みです。
現在でも同型艦のキットが違うメーカーで売っているようです。
モーターライズド化途中の後片付け
艦底に付けていたモーター、舵(駆動機構含む)もろもろを撤去しました。
組み立て
1980年代就役のステルス艦だけあって、甲板が複雑に入り組んでいます。完全に組み立ててしまうと塗装できないので、塗装しながら組み立てていきました(この部分は後述します。)。本当は全パーツ塗装後に組み立てたほうがきれいに組み上がるのですが、やる気が出ないんですよね。
結構面倒だったのが前部甲板と艦橋横の遮浪板?でした。
ダボがあるわけではなくただ舷側に立てかけるように付けるので安定して付きません。それっぽく置いて流し込み接着剤で接着しました。
塗装
今回やった塗りながら組み立てはこんな感じ。
- 甲板をあらかじめブラウン(H7)をエアブラシでおおざっぱに塗る。
- 壁の部分をニュートラルグレーつや消し剤入り(H53)でエアブラシで塗装。できるだけマスキングしない。(マスキングが必要な部分は個別にマスキングして塗装。)
- はみ出た部分は筆で修正。レーダーなど細かなパーツも筆で塗る。
エアブラシで塗った後、細部を筆塗りで補正しました。その方法を比較します。
- ほぼ塗料原液で塗る:ボラードなどの甲板上の構造物ピンポイントで塗る場合に使用。
- かなり薄めて塗る:エアブラシのマスキングが漏れたところの補正です。筆を寝かせてごく薄く塗る。上下層ともにアクリルですが、こすらない限り下地の色が溶け出すことはありませんでした。
- やすりで削る:マスキング漏れとかわずかに塗料が付いた場合。1000番または2000番のやすりで削ります。→あまりうまくいかないので後で「かなり薄めて塗る」。
デカール
このキットのデカールは特に難しいのが2か所ありました。
①まず浮き輪。小さい、丸い、向きがある(赤い部分が下側)の3拍子で思った場所&方向につきません。
さらに船体側に浮き輪のモールドがあります。はっきりいって邪魔。
②艦尾のヘリ甲板。細い2重丸のような線(しかも中抜き)を貼るうえ、デカールの上にデカール(ヘリ着艦用の網?)を貼るという高難度。
それに加え、デカールが劣化していて、細い直線状のものは水につけるとちぎれました。(´;ω;`)
もう悪夢です。
ちぎれた白線を何とか並べて形にしました。
旗&旗竿
デカールの延長なんですが、旗竿に旗のデカールを巻こうとしたらデカールが切れました。表と裏で貼り合わせ、旗竿(0.55mm真鍮線で別途作成)にはゼリー状瞬着で付けました。
まとめ
8年近くかけて完成させたアドミラル・ラザレフですが、ソ連/ロシア艦は独特な構造と色遣いが面白かったです。
完成写真を載せますね。
ただ、作成が長期間にわたるといろいろ問題が出てきました。そこから得た教訓は、
- 積みプラの保管期限はデカールの寿命を考えよう……せいぜい5年くらいではないでしょうか?
- 作り始めたら一気に作り上げよう……中断すると気力は萎えるし、頭にあった組み立ての順番を忘れてしまう。
- 組み立てと塗装のタイミングを考えよう……特に塗装の途中で長期中断すると、パーツをマスキングしている理由すら忘れたりする。
積みプラは早めに在庫処分してった方がいいですね(^o^)
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